国税庁の統計から推し量る士業の懐具合 弁護士、司法書士、行政書士、会計士、税理士

 

誰もが気になる、あの職種の年収。

弁護士、行政書士、司法書士、公認会計士、税理士について調べてみました。調べ始めると、あまりにも数字がマチマチ、根拠がアヤフヤなので、記事を書こうにもかけない。いっそしっかり調べてしまおうということで、国税庁の統計から引いてみました。

けっこう衝撃的な結果(特に司法書士と行政書士)が出ましたので、ご覧ください。

 

アヤシイ数字が踊る士業資格保有者の年収

資格試験情報サイトを見てみると、ポンと年収が書いてあるものの、ソースや計算方法が出ていないことが多く、モヤモヤします。ものによっては、書き手の「感覚」や人に聞いた話だったり。

考えようによってはその方が真実に迫る場合もあると思いますが、信じられるのかという落ち着かなさが付きまといます。

つまり、統計だけ見ても内容は様々のハズで、真面目に働いてない人も含まれるだろうし、統計よりもいっそ「私が思う普通の士業従事者」という個人の主観が入った情報のほうが、ある意味正しいということもあると思います。一方で、誰かの個人的観測だと、交際範囲の偏りや、「そうであってほしい」という希望的観測が入ってくるはずなので、やっぱり「本当だろうか」という疑念は消せません。

 

官公庁の統計を採用してみる

良し悪しありますが、統計を見ることにしました。中でも信頼性が高いであろう、官公庁の統計です。

弁護士に限ると、厚労省作成でもそれらしい資料が出てくるのですが、他士業が見えてこない。

そこで、国税庁です。

>> 統計情報|活動報告・発表・統計|国税庁 https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/tokei.htm

ここで、行政書士や司法書士、会計士(公認会計士)や税理士の情報を見付けることができました。

用語解説

  • 収入…給与や所得の合計、源泉徴収票の支払金額欄(サラリーマン)、年商(自営業)
  • 必要経費…給与所得控除(サラリーマン)、事務所の賃料やスタッフの人件費(自営業)
  • 所得=収入-必要経費(サラリーマン・自営業)

(参考)税理士さんの寄稿です >> 収入と所得は何が違うの? [税金] All About http://allabout.co.jp/gm/gc/14775/

この後出てくる数字は、確定申告の情報から得られた、「所得」の金額です。

所得をベースに税金を計算して、所得から払っていくわけなので、いわゆるサラリーマンの手取り(可処分所得)とは違います

 

士業の職種別所得

まずは結果から

弁護士

700万円/年 程度

司法書士・行政書士

240万円/年 程度

税理士・公認会計士

520万円/年 程度

計算方法

こちら↓のブログを参考にしました。つまり、課税所得の合計から損失の合計をひいて、合計人数で割っています。

弁護士・弁理士さんのブログです。 >> 国税庁の統計にみる,弁護士の平成26年の所得・収入|仕事の傍ら技術(科学技術)を勉強 http://ameblo.jp/denki-kogaku/entry-12088206074.html

詳しいデータ

クリックするとPDFファイルを開きます

士業所得比較表

 

まとめ

そもそも給与所得者と申告納税者(自営業など)の違いは念頭においた方が良いとは思う

ここから税金が持っていかれるわけなので、「こんなに稼げるんだ」と喜ぶのは早計です。

一方で、サラリーマンが、みなしで必要経費を計算され(給与所得控除)、業務に必要そうなものでも自腹を切って可処分所得を削らざる得ないのに対し、申告納税する人(自営業など)は税務署に認められれば様々なものが必要経費として分けることができるので、体感的なQuallity of lifeを高くしていくことができると思います。たとえば、私はサラリーマン時代、会社で使うマイ六法(自分のデスクに常備するもの)は当然会社のお金で買っていましたが、自宅用は手取りから払って買っていました。しかし、もし士業で自営業化するなら経費にするでしょうから、そこは課税対象とならずに、残りが「所得」ということになります。そうなると、所得があまり高くなくても、六法は「既に持っている」ということになるので、持たざる者という見え方になりにくい部分はあるかもしれません。

いずれにせよ、サラリーマンと自営業は、まったく考え方が違う世界です。それは、既に別の事業で起業している私は、しみじみ実感しています。

弁護士はさすがの高さ だが業界では「悲惨」を訴える声多数

弁護士はさすが高いなという印象です。歯科医師と同程度。

しかし、WEB界隈では、業界の悲惨さを訴える弁護士が多数です。司法制度改革(ロースクール導入)に端を発した、供給過多を言いたい人が多いようです。

受験するなら覚悟のうえで、ということはもっともだと思いますが、競争が激しく食っていけないというのは普通の業界では普通にあることなので、悲惨とまで言うべきかは私は判断しかねます。冒頭の歯科医師との比較で言うと、あちらは独立の場合初期投資が莫大なので、弁護士はまだしも取り組みやすい部類ではないかと想像しています。それ以外の、資格独占業界以外の業界や、資格が必要でも割と取り易い部類である美容師・理容師業界で独立しようと思うと、そちらは最初から「伸るか反るか」が前提です。以前はほとんど大丈夫だったけど最近大変になってきた、という状況であるならば、やはり比較的恵まれた競争環境ということだと思います。かけた労力(受験勉強)に見合うかどうかが微妙になってきてはいると思いますが、それも、自分が選ぶ進路に熟慮の必要があるのは社会一般ではありふれたことではないでしょうか。

それもこれも考慮して、それでも私はいつかはチャレンジしてみたいという気持ちがあります。放り出されたら食えないだけでなく、元々名誉も地位もないサラリーマンより、ずっと輝いている世界なので…。

司法書士・行政書士の低さは一体…

予想以上に低い、というのが率直な感想です。

もっとも、行政書士は公務員経験者が定年後に無試験でなるオプションがあるので、その辺が影響していることはありそうな話だと思いました。 >> 行政書士の平均年収はあてにならない。 http://www.houritukeishikaku.com/category1/entry58.html

いずれにしても、弁護士の件と同様、それでも挑戦したいという気持ちは変わりません。収入もないが資格もないという無職、サラリーマンや単なる自営からの無職…の恐怖感に比べたら、余程良いです。

また、現在経営中の事業を眺めても思いますが、どんな業界でも、要はやりようだと思います。その意味では、業務の個性が持たせやすそうな行政書士のほうが、実は飛び出しやすいのではと思うことも。

とまれ、資格を取って開業しさえすればバラ色、という勘違いは絶対に避けたいものです。

公認会計士はほとんどが監査法人勤務

無難な(?)高さだと思ったのが、税理士、公認会計士の二資格でした。

私の見聞の狭さのためかもしれませんが、公認会計士はもともとある程度の規模がある監査法人に勤めるのが主流ではないかと思います(参考)。従って、申告所得によって髙かったり低かったりする収入を申告するというケースがある程度抑制される要因になると思います。よって、粒が揃いやすい。上司に公認会計士に合格して登録せず一般企業で経理畑勤め、という人がいたこともあります。良くも悪くも、無謀な独立とは元々親和性が低いのだろうと思います。

税理士はあまり大胆な制度改革を聞かないので、先が読みやすいのではないでしょうか。

いずれも待遇だけ見ると羨ましい業界ですが、個人的に全く志向しないのは、単に適性の問題で、会計が全く不得手だからです…。電卓がいつまで経っても上手くなりません……。以前簿記検定にチャレンジしたことがありますが、理論は取れても、計算が合うようにならないのです…(涙)。

 

それでも受験するのか

途中でも触れたように、たとえ期待ほど稼げないとしても、それでもやっぱり合格は目指します。

一応食べれてはいるけどいつどうなるか分からない状態への心細さからは逃れたいものです。今までの人生で実際に経験したような困難脱したいからです。実績と実力が(もし)あったとしても、「若いから」、「女性だから」、「肩書きがないから」と「透明」にされてしまってきた屈辱は、いつか必ず粉砕しておきたい。そして、確実に全業界が厳しくなっていくこの時代に、先への備えを用意しておきたいからです。

 

受かってもいないのにこれだけコッテリした記事を書いて、本気度が疑われることは仕方がないとは思います。そこは、「今も一応食べられている」こととの兼ね合いです。こういったブログのような傍流も傍流だけど仕込に時間が要るものへのリソースの配分は、やっておけば将来大きく育つ可能性がありますが、やらなければゼロのままです。合格後、おざなりに初めてみても軌道には乗りません。

配偶者に「養ってもらっている」というわけではありません。現在の事業も適宜手を入れなければならないので、そちらへのリソースの配分も必要です。そこはバランス感覚と、自分の資格への本気度が問われ続けるところだろうと思います。

 

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投稿者: JD / ジェイド /

ジェイドと呼んで下さい。 ワラジ履きまくってます。 家族最優先。 得られなかったぴかぴかメダルを獲得するための戦いの最中。起業・サラリーマン経験あり。 文字を書くこと、文字を読むこと、どちらも中毒的に大好き。 (2016/3/10更新)